新卒入社や転職で、IT業界で働くことになったプログラマが感じるギャップとして、2つの例が挙げられます。
1つ目は「自分のやりたいことがしにくい」というものです。
これは、とりわけ受託開発をおこなう会社で働く場合によく見かけます。
受託開発とは「顧客が求めるシステムを、定義された要件どおりに開発する」というのが基本です。
顧客が求めていることは何なのかを考え続けること、顧客との綿密なコミュニケーションを繰り返すことにやりがいを感じられる人にとっては素晴らしい経験になるでしょう。
しかし、その反面、「自分はこういうふうに開発してみたい」という自由なアイデアを取り入れられるケースは少ないでしょう。
あくまで最初に考えるべきは「顧客が求めているのかどうか」なのです。
そんな環境が窮屈に感じられる場合は、受託開発ではなく自社サービスを開発している企業のほうが肌に合うのかもしれません。
もう1つの例は「最新技術に触れられる機会が意外に少なかった」というもの。
IT業界は変化の速度が速い業界であり、新たな技術、それを取り込んだツールも日々出現します。
常に最新の技術に触れられる機会を求めてIT業界に勤める人も少なくありません。
しかし、企業によっては従来のやり方にこだわる場合もあります。
これは、単に変化することを嫌う保守的な思考だけでなく、人手不足により変化を受け入れるための工数をそもそも確保できないということも考えられます。
自分が働く環境が変化に対してポジティブな雰囲気なのか、変化を受け入れるための準備をする余力があるのかは、事前にある程度見極めておくことが必要と言えるでしょう。